ワード(カカアコ)
概要
2012年に「カカアコ再開発プロジェクト」と呼ばれる大規模な都市開発計画が発表されて以降、ホノルルの中で近年最も開発が進んだ地域と言えるワード・カカアコエリア。アラモアナセンターの西側を走るピーコイ通りからダウンタウン手前までが、ワード・カカアコと呼ばれ、東京ドーム53個分ほどの広大な面積を占めています。現在は、新しいコンドミニアムや旬なショップが次々とオープンする話題のエリアとして注目されていますが、古くはカメハメハ大王などの王族が住居を構え、港が近いことから水産業が盛んな地域でもありました。当時人々の生活を支えていたのが魚の養殖や塩づくり。現在カカアコの一番のホットスポットともいえる複合商業施設「SALT」(塩)の名称も、ここに由来しています
特徴
カカアコ倉庫街の壁面アート
多くの工場や倉庫が立ち並ぶインダストリアルエリアに変遷していきましたが、その倉庫街も今は、若者たちが集う華やかな街へと姿を変え、以前からある倉庫を生かしたお洒落なレストランやカフェなどが人気を集めています。
そして、カカアコを代表するものと言えば、各所の壁一面を彩るウォールアート。その多くは、2011年から続いている大規模なストリートアートイベント、POW! WOW! HAWAII(パウワウハワイ)で描かれたもの。地元のアーティストだけではなく、毎年世界中から個性的なアーティストが集結し、壁をペインティングするパフォーマンスが披露されます。そして、ほとんどのアートは1年間の限定品。そのスペシャルなアートを一目見ようと、多くの人々が訪れる、人気のフォトスポットにもなっています。
ケワロ湾
海沿いにあるケワロ湾には、数多くのクルーズ船やフィッシングボートが停泊しており、観光ツアーにも多く使用されています。アラモアナビーチパークと隣接しているハーバーの奥にある公園は、規模は小さいですが、釣をする人やサーフィンやボディサーフィンを楽しむ人に人気の公園でもあります。
物件
ラグジュアリーコンドミニアムの先駆けと言われるホクアやナウルタワーなどは、ワード・カカアコエリアを代表するコンドミニアムとして広く知られてきました。比較的築年数が経過した今でも、目の前に広がるオーシャンビューと有する最高のロケーションから、引き続き人気がある物件ではありますが、周辺の環境は大きく変化してきています。
近年目覚ましい開発が進むこのエリアですが、大きく分けて2つのプロジェクトが存在しています。一つが、全米屈指の不動産ディベロッパー、ハワードヒューズコーポレーションが手掛けるワードビレッジ計画、もう一つがハワイ最大の地主と言われるカメハメハ・スクールズ財団が手掛けるアワカカアコ計画です。
前者のワードビレッジプロジェクトは、60エーカーに及ぶ範囲での大規模な都市計画を推進しており、マスタープランでは15年以上かけて、総計2000戸を超える22棟のコンドミニアムを建設することを発表しました。ハワイ史上、最大級となるこのプロジェクトはハワイ全島、そして全米だけでなく、海外投資家からも多大な注目を集めました。ワードビレッジ計画第1棟目の物件、2016年に完成した最高級コンドミニアムの「ワイエア」が華々しいデビューを飾ると、その後も、「アナハ」、「アエオ」など、スタイリッシュで魅力的なコンドミニアムが続々と発表され、瞬く間に完売となりました。現在は、2018年に発表された「コウラ」が最新のプロジェクトとなり、6棟目のコンドミニアムとなります。ハワードヒューズがすべての計画を取り仕切ることで、建物の並びから、公園や遊歩道、街路樹に至るまで、統一感のある住環境をデザインしながら、総合的な街づくりができることも、このワードビレッジプロジェクトの優位性と言えます。そして最終的には、スーパーマーケットやレストラン、商業施設など、生活に必要なものを徒歩圏内ですべて網羅できるような、利便性の高いコミュニティ作りを目的としています。
もう一方の、ダウンタウン寄りのエリアをメインに開発が進むアワカカアコ計画は、コンドミニアムの建設もさることながら、ハワイの文化・芸術的な価値の創出を目的にしており、若手の起業家やアーティスト、シェフなどが活躍できる地域社会を築くことが根底の考えにあります。メイン商業施設である「SALT」もその目的の一環と言えるでしょう。新規コンドミニアムの計画は、棟数自体は多くないものの、特徴的なものが存在しています。最近のハワイ不動産の傾向として、新規で建設されるコンドミニアムは、ラグジュアリー路線で高価格帯のものが多く見受けられる中、ローカル在住者や中間層のターゲットにもリーチできるようなプライスレンジで提供しているコンドミニアムが開発されています。1階にオーガニックマーケット「ダウントゥアース」が入る「ケアウホウ・レーン」は、その代表です。また、SALTの敷地内には、単身者向けのリーズナブルな賃貸物件「Sixty Eighty」があり、お洒落な内装からも、若者中心に人気がある物件となっています。
レンタル期間
ハワイコミュニティディベロプメントオーソリティの地域ルールにより、カカアコエリアでは180日以下のレンタルが禁止されています。コンドミニアムのハウスルールにより、異なる場合もありますので、事前にご確認ください。
施設
カカアコソルト
カメハメハ・スクールズ財団が手掛けるOur Kakaako(アウアカカアコ)プロジェクトの一つとして建てられた複合商業施設。ローカル発信のお洒落なカフェやレストラン、アパレルショップやヨガスタジオなど最新の人気スポットが集結し、トレンドの発信地となっています。クラフトビール専門店「Village bottle shop and tasting room(ビレッジボトルショップ&テイスティングルーム)」や ハワイ産の肉や手作りソーセージを扱う「Butcher & Bird(ブッチャー&バード)」など、新コンセプトの目新しいショップが多く、ロコから観光客まで連日賑わいをみせています。
サウスショアマーケット
アメリカの大型百貨店、ノードストロームのアウトレットショップや、オフプライスストアのTJ MAXXが入る建物の1階にあるショッピング施設。アパレルショップやカフェなど20店舗ほどが集結しています。ハワイ発のメンズアパレルブランド「Salvage Public(サルベージ・パブリック)」や、ハワイの貝を使ったハンドメイドジュエリーを扱う「Flotsam & co (フロットサム&コー)」などここでしか手に入らいないローカルアーティストの個性的なショップが多く、お洒落に敏感なロコの間でも話題です。施設内の一画には、人気カフェレストラン、スクラッチキッチン&ミータリーがお店を構えており、連日混みあっています。シグネチャーメニューのミルクパンケーキは1度は試してみたいメニューの一つです。
ホールフーズマーケット
アメリカ全土を中心に、イギリス、カナダなど、合計270店舗以上展開する大手グルメ・スーパーマーケットチェーン。自然食品やオーガニック系のコスメやサプリメントなどを多く取り扱い、オアフ島では、カイルア店、カハラ店に引き続き、2018年に待望の3店舗目がこのカカアコにオープン。通りの名前から、クイーン店と呼ばれます。ハワイ産の新鮮な食材や飲み物も多く取り揃えており、観光客にも大人気。サラダやホットフードなどの量り売りのデリも充実しています。
ニール・ブレイズデル・センター
カピオラニ通りとワード通りの交差点にある、大型コミュニティセンターです。建物内には、コンサートホールやアリーナ、エキシビジョンホールなどがあり、世界のトップアーティストのコンサートをはじめ、バレエ、オーケストラ、オペラ、スポーツなど、大きなイベントが開催される複合施設です。